2025年3月、OpenAIのCEO サム・アルトマンがX(旧Twitter)にてこんな発言をしました。
目次
「GPT-2以来となるオープンな言語モデルを数ヶ月以内に公開予定です。開発者、研究者、そして広くコミュニティの皆さんと協力して、このモデルをより有用なものにしていきたいと考えています。」
今回はこの発言が何を意味するのか、「オープンウェイト」と「オープンソース」の違い、そして他の有力なオープンLLM(大規模言語モデル)との比較を交えながら、わかりやすく解説します。
そもそも「オープンモデル」とは?
オープンウェイト(Open Weights)
- 学習済みの重み(モデルの知識)が配布されている状態。
- これだけで推論(文章生成など)はできますし、ファインチューニング(追加学習)も可能です。
- ただし、モデルの中身(構造)がブラックボックスだと、細かなカスタマイズには限界があります。
オープンソース(Open Source)
- モデルのアーキテクチャ、学習コード、トークナイザー定義などがコードとして公開されている状態。
- ライセンスによっては、自由に改変・再配布・商用利用もできます。
- 重みがない場合は、学習済みの状態では使えません。
GPT-2はこの両方が揃った、いわゆる「完全なオープンモデル」でした。
最近の代表的なオープン系LLMと比較
以下は、今よく使われているオープンモデルたちと、そのオープン度をまとめたものです。

OpenAIの新モデルが、Mistralのように完全にオープンな形で出てくるとすれば、かなりインパクトのある動きです。
もし本当にフルオープンだったら?
OpenAIが完全なオープンモデルを出すと、以下のようなインパクトが考えられます。
ビジネス面では…
- クラウドに頼らず、自社で動かせるAIが増える(=コストダウン&情報管理強化)
- GPTベースの製品がAPI課金から脱却できる
- 中小企業や個人でも独自LLMを育てやすくなる
研究・技術面では…
- モデルの公平性、安全性、透明性を評価できる
- 教育・教材用途でも使いやすくなる
- LLMのブラックボックス性に風穴を開ける
まとめ:これは「戦略的な転換」とも考えられる
OpenAIは、ここ数年は完全にクローズドな方向へと舵を切ってきました。GPT-3も4も、外からは中身が見えません。しかしここに来て、「再びオープンなモデルを出す」というのは、ある種の戦略的な転換とも言えます。
- OSSコミュニティとの再接続
- LLaMAやMistralに対抗する「公共財的ポジション」の回復
- 規制強化の流れに対する「透明性の提示」
