2025年3月31日、経済産業省は次世代半導体の国産化を目指すラピダス株式会社に対し、2025年度に上限8,025億円の追加支援を行うことを発表しました。これにより、2022年度以降の同社への研究開発支援総額は1兆7,225億円に達します。
これは、単なる企業支援ではなく、「日本がAI時代の中心プレーヤーでいられるかどうか」を左右する国家的な挑戦でもあります。
ラピダス株式会社とは
ラピダス株式会社は、東京都千代田区に本社を置く企業で、次世代半導体の国産化を目指しています。同社は2ナノメートル半導体の量産技術開発を進めています。
この「2ナノメートル」というサイズが今、非常に重要なキーワードになっています。
他の企業への補助金
日本政府は半導体産業の強化を目的として、他の企業にも多額の補助金を提供しています。例えば、台湾の半導体大手TSMCが熊本県菊陽町に設立した工場には、4,760億円の助成金が提供されました。さらに、同社の第二工場には7,320億円の助成金が公約されています。
補助金の背景と目的
これらの補助金は、日本の半導体産業の競争力強化とサプライチェーンの安定化を目的としています。近年、半導体は自動車や家電、スマートフォンなど多くの製品に不可欠な部品となっており、その安定供給は経済安全保障上、極めて重要視されています。政府は、国内での先端半導体の研究開発と生産能力を高めるため、関連企業への積極的な支援を行っています。
AIとの関係
AI時代における半導体の本質は、「いかに大量に、かつエネルギー効率よく計算ができるか」にあります。
AIにとっての半導体は脳にとっての脳細胞に当たります。そのため、生成AIをはじめとした高性能なAIを実現するためには大量の計算資源が必要です。また、大量の計算を行うためには大量のエネルギーが必要です。
つまり、より小さくて高性能なチップをどれだけ大量生産できるかが勝負のカギとなっています。
最後に:ラピダスは“国産AI時代”へのインフラづくり
2ナノ半導体を日本国内で生産できるようになれば、AIの頭脳を自国で確保できる体制に一歩近づくことになります。
これからのAI時代、真の競争力は「ソフト」だけでなく、「それを走らせるハード=半導体」をどれだけ自前で持てるかがカギです。ラピダスの挑戦は、その根幹を担うものと言えるでしょう。
