この記事では「LLMとは何なのか」を用語の定義と歴史から解説していきます。数学的な知識がなくても理解できることを目指しています。
※この記事で用いる定義はあくまで数ある内の一つであり、様々な定義や流派が存在することに注意して下さい。また、厳密な数学モデルなどは用いていないことをご了承ください。
AI(人工知能)とは
人間の知能をコンピュータを使って再現する技術のことです。
かなり広い定義であることに注意が必要です。
例えば、「電話の自動応答ガイダンス」も「揺さぶると喜ぶ人形」この意味で言うとAIとなります。
ルールベースとは
人間が事前に設定した明確なルールや条件に基づいて動作するAIのことです。
SiriであったりAlexaはこのルールベースを一部用いています。
例えばSiriの都市伝説的な返答が話題になりましたが、これはプログラマが考えて設定したものです。
最先端のAIでも一部ルールベースが使用されていることがあります。
機械学習とは
データからパターンやルールを自動で学習し、分類や予測などを行うAIです。
基本的に現在のAIはルールベースがメインで使われることは少なく、
機械学習≒AIとなっています。
自動とは
ここでいう自動とはプログラマーが明示的にプログラムを組まないということです。
例えば、10円玉が偽物かどうかを判定するAIを考えましょう。
明示的とは、10円玉の「1」が短いかどうかを判定するプログラムを書くというようなことです。
「1」が短いと偽物の確率は高いかもしれません。
ただ、「0」が大きいかもしれませんし、10円玉そのものが円形ではないかもしれません、さらに銅の割合が異なり錆びた場合の色が異なるかもしれません。
このように何かを判定するというタスクでも人間が考え付く判定基準が全てではありません。
その判定基準の設定をコンピュータに任せるというのが「自動」のイメージです。
ニューラルネットワークとは
ニューラルネットワークは人間の脳の神経細胞(ニューロン)の構造と働きを模倣したAI、機械学習の一種です。
ニューラルネットワークは1940年代にはじめて提案されたものの、コンピュータの計算能力の不足などによる2度の冬の時代を乗り越えて2000年代に日の目を浴びました。現在では、ほぼ全てのAIにこのニューラルネットワークが用いられています。
ニューロン

ニューロンは簡単な判断をしてくれるような細胞です。
上のニューロンは家の写真から屋根の色が何色かを判断してくれています。
ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークではこれらのニューロンをつなぎ合わせてより複雑な判断が出来る様にしています。
上のニューラルネットワークであればニューロンを三つ使うことで家の価格を判断してくれます。
ディープラーニング
ディープラーニングはニューラルネットワークの一種であり、上の図で示したようなニューロンを何千、何万、何億とつなげてさらに複雑な判断が出来る様にしたものです。
大量のニューロンを横に横につなげていくという意味で「ディープ」と名付けられています。
ニューロンは簡単な判断をしてくれるような細胞と上述しましたが、機械学習では何をどのように判断するのかもコンピュータに任せてしまいます。
例えば家の耐用年数を判断するAIを開発するとしましょう。
このときプログラマは家の写真と、その家が何年持ったかというデータ(これを学習データという)をこのディープラーニングに教え込みます。ディープラーニングは大量のニューロンそれぞれに役割を与えて未知の写真も正しく判断できるように学習していきます。
プログラマはデータさえ与えてしまえばよいのでルールベースのような複雑なプログラムを書く必要がなくなります。

LLM(大規模言語モデル)
LLMはこれまで使われていたニューロンの数をさらに増やして、これまでのの何億倍という学習データを使って作られたディープラーニングの一種です。そういった意味で「大規模」という言葉が使われています。
ニューロンの数を膨大に増やしているため、これまでのディープラーニングと比べて凄まじい判断力を持っています。
まとめ
- AIはルールベースから機械学習へと進化してきた
- 機械学習はAIの一種
- ニューラルネットワークは機械学習の一種
- ディープラーニングはニューラルネットワークの一種
- LLMはディープラーニングの一種
